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なぜスタートアップを始めるのか?起業の動機と目標を明確にする
公開日: · 最終更新日: · 著者 Marcus Biel
この記事のポイント
なぜ起業したいのか、主な動機を比較しながら創業者としての「なぜ」を明確にしましょう。何を得るために何を手放せるかを確かめ、目的を事業の条件に落とし込む方法を解説します。
起業は、自由な意思決定、収入、社会への貢献、そして自分自身の成長につながる可能性があります。一方で、不確実性や責任が増し、仕事の段取りも自分でつけなければなりません。困難に直面しても揺らがない起業の理由があれば、どのような事業を築くか、何を得るために何を手放せるかを判断しやすくなります。
スタートアップを始める主な理由
自分が向き合いたい課題を解決する
同じ問題に何度も直面し、もっと良い解決策があるはずだと考えたことをきっかけに起業する人は少なくありません。自らの経験は、共感や有益な気づきにつながります。ただし、他の人も同じ問題を抱えているかどうかは、顧客調査で確かめる必要があります。
自分で決められる裁量を持つ
会社を所有すれば、優先順位、製品、働き方を自分で決められる範囲が広がります。ただし、説明責任がなくなるわけではありません。雇用主が用意していた仕組みに代わり、顧客への対応、資金繰り、規制、チームとの約束に責任を負うことになります。
経済的な成果を目指す
スタートアップは収入や長期的な価値を生み出す可能性がありますが、お金だけでは適切な事業モデルは決まりません。自己資金で運営するニッチな事業と、ベンチャー投資を受ける会社とでは、狙う市場、リスクの大きさ、時間軸が異なります。
社会に変化をもたらす、コミュニティに貢献する
業界をより良くしたい、よく理解している人々を支援したい、重要なサービスをもっと利用しやすくしたいと考える創業者もいます。実現したい変化を、測定できる形で定義しましょう。そうすることで、目指す「社会への影響」が単なるスローガンではなく、製品に関する意思決定の指針になります。
作りながら学ぶ
製品づくりを通じて、調査、営業、財務、マーケティング、業務運営のスキルを磨けます。学ぶことが主な目的なら、初期投資は小さく抑え、完成させて実際のユーザーに見せられるプロジェクトを選びましょう。
失業やキャリアチェンジを機に、自分の仕事をつくる
自営業は新たな道になり得ます。ただし、経済的な余裕がない状況では、リスクのある想定に頼ることが一層危険になります。対象を絞ったサービスや製品から始め、事業を継続できる資金を温存しながら、早い段階で顧客から契約や購入の約束を得ることを目指しましょう。
創業者としての「なぜ」を明確にする
「なぜ」から始めるという考え方はシンプルです。プロセスや製品を説明する前に、その仕事に取り組む価値があると考える根拠となる信念や課題を伝えます。明確な「なぜ」は、顧客や協力者が事業の方向性を理解する助けになります。ただし、役に立つ商品・サービスや、確かな実行力の代わりにはなりません。
次の3つを文章にしてみましょう。
- なぜ(Why): どのような変化が必要だと考えているか?
- どのように(How): どのような原則やアプローチが、自社の解決策を他と違うものにしているか?
- 何を(What): 現在、どのような製品やサービスを提供しているか?
「なぜ」がどの会社にも当てはまる内容なら、もっと具体的にしましょう。「何を」が「なぜ」の実現につながっていなければ、そのポジショニングは意思決定に役立つ指針ではなく、単なる飾りになってしまいます。
実際の仕事に向き合っても、動機が揺らがないか確かめる
自分に問いかけてみましょう。
- 1年間、成長が緩やかでも、この課題に関心を持ち続けられるだろうか?
- 成果を得たいだけでなく、この事業を運営する日々の仕事にも取り組みたいだろうか?
- 経済面や私生活で、どの程度のリスクなら責任を持って受け入れられるだろうか?
- 成長を速めるためでも、譲れない価値観は何だろうか?
- どのような事実が確認できたら、事業をやめる、または方向転換するだろうか?
- 自分が投じる時間とお金によって、他に誰が影響を受けるだろうか?
その決断によって生活に影響を受けるパートナーや家族と、答えについて話し合いましょう。
動機を事業の条件に落とし込む
動機が異なれば、適した選択も変わります。
- 自分で決める裁量を重視するなら、ブートストラップ(自己資金での起業・運営)と緩やかな成長が向いているかもしれません。
- 市場が大きく、参入や成長のタイミングが重要なら、外部からの資金調達や大きなチームが妥当な選択になる場合があります。
- 生活に合わせて柔軟に働くことを重視するなら、業務の見通しを立てやすい、リモートで働く小規模な会社が向いているかもしれません。
- 社会に大きな変化をもたらしたいなら、提携や規制への対応が必要になったり、収益が生まれるまでに長い時間がかかったりする場合があります。
- 学びを重視するなら、範囲を絞り、明確なゴールを設けたプロジェクトが向いているかもしれません。
動機は、市場、資金調達方法、チーム、事業を進めるペースを選ぶために生かしましょう。事実を無視する理由にしてはいけません。
スタートアップの変化に合わせて、起業の理由を見直す
立ち上げ後に経営する会社は、当初思い描いていた姿とは異なるかもしれません。共同創業者を迎えるとき、資金を調達するとき、チームのメンバーを採用するとき、新しい市場に参入するとき、製品を変更するときには、「なぜ」を見直しましょう。目的は、初期の想定をすべて守ることではありません。今も信じられる理由と、事業の方向性を一致させ続けることです。
創業者として確かな「なぜ」があれば、挫折に直面しても進む方向を見失わずにすみます。一方、選んだ解決策を続ける価値があるかどうかを教えてくれるのは、顧客から得られる検証結果です。どちらも欠かせません。
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